コーチング, コミュニケーション, スクープ, パワハラ, マスコミ, 処世術, 思考術, 本編のための序章, 編集者と喧嘩

私がパワハラ上司からターゲットにされて、

事あるごとに呼び出されて衆人環視の中で、

激しい叱責を受けた時、

どのように対応したか?

それをこれから書きたいと思います。

 

私の経験が、今被害に会われているみなさんの役に立つかどうか、わかりません。

でも、

ただ黙って頷く、ただ「すみません」と謝り続けるなんてもう嫌だ。

なんとか、一矢を報いたい。

つまり、

行動したい。

 

そんな方に少しでもお役に立てればと思います。

全部で3つのエピソードがあります。

まずは1つめ。

 

スクープ取材の実態

 

15年くらい前の話です。

ある大きなネタが入ってきました。

副編集長が、仕入れた大スクープネタでした。

逮捕直前のある大物を張り込んで行動確認し写真を撮ることでした。

その人物があるゴルフコンペに参加するので、そのゴルフ場に潜入して写真を撮影するのです。

それがおそらく逮捕前の最後の公の場所になるだろうと。

しかし、その人物の顔は一般的に知られておらず、

そのネタを提供してきた人物にしか確認できないというものでした。

もちろん、ネタ元は同行することはできません。

ただ、ネタ元から、その人物の特徴は聞いていました。

身体的特徴、服装(ゴルフ場なので誰もが同じような格好をしていますが)など。

ゴルフコンペ参加者は80名ほどです。

プラス、参加者の運転手やスタッフなどを合わせると200名近く。

そして、その他のお客さんもいます。

何よりも厄介だったのが、そのコンペには監視がいたのです。

その人物がまもなく逮捕されるということは、マスコミでは広く知られていました。

当然、本人及び周辺もわかっていたでしょう。

だから、マスコミが近くにいないか?それ以前に身の安全を守るという意味で、

ボディガードのような人物がゴルフ場の周辺には配置されていました。

そんな中で、その人物を特定し、写真を撮る。

見つかったらどうなるか?

ご想像にお任せします。

非常に厳しい仕事でした。

 

とにかく片っ端から写真を撮りました。

ある程度、めぼしい人物は数名ピックアップしていましたが、確信が持てません。

だから、誰彼構わず片っ端から撮る。

 

途中で、他のメディアも潜入していることに気づきました。

ライバル誌でした。

取材陣は我々の倍の人数います。

発売日は向こうの方が早い。

向こうが撮れていて、こちらが撮れてないとなると、

副編集長から袋叩きにあいます。

 

絶対に撮り逃すことはできません。

 

ライバル誌に抜かれる。

これは、この業界では最大の屈辱とされています。

わたしは正直、そうは思ってはいませんが・・・。

その時の運もあるし、発売日の関係もあるし、現場に投入されているマンパワーの差もあるし。

 

 

コンペは朝7時くらいから始まり、5時に終えました。

それから移動して、近くの割烹で打ち上げが行われました。

午後7時に解散で、我々も編集部へと戻ります。

 

数百枚にも及ぶ写真をプリントし、仕分けをします。

可能性の高い順に並べ、確実に違う人物は別に分けます。

そして、写真一枚一枚の人物について、知り得たデータを書き込んでいきます。

その人物がどの人物と一緒にいたか?相関図を作っていきます。

「さすがに撮り逃がしはないよね」

「絶対にないですね。ゴルフ場スタッフも全員撮りましたから」

クタクタになりながらも、我々が充実感に満たされていました。

そんな作業を明け方までやって、帰路についたのです。

 

「説明を聞きたい」は「キレるきっかけをくれ」

 

空けて昼過ぎ、携帯電話の呼び出し音で目が覚めました。

副編集長からでした。

「もしもし、おはようございます」

「なんで撮れてないんだよ」

「はい?撮れてない?・・・・・ターゲットがですか?」

「奴はコンペにいたらしいぞ。なんで撮れてないんだよ」

「本当ですか?来ていたのなら絶対に撮れているはずですけど」

「撮れてないもんは撮れてないんだよ!!説明を聞きたい。すぐに上がれ!!!」

 

わたしは狐につままれた思いで会社に向かう準備をしました。

「絶対に撮れてないなんてことはあり得ない」

そうです。

絶対にあり得ないのです。

これは現場感覚です。

 

取材を終えた時に、何か一つでも不安要素や不確定要素が、まるで残尿感のように残ることはあります。

 

現場は常に現在進行形なので、全てが完璧ということはありません。

 

一つでも不確定要素が残ってしまい、このような指摘をされた場合は、

「やっぱり撮れてなかったか・・・・・。どこに隙があったのか・・・」

そう考えるものです。

しかし、今回は、

??????????????

撮れてない?あり得ない!あり得ない!あり得ない!

わたしはすぐにもう一人現場に一緒にいた記者。二人のカメラマンに電話しました。

「撮れてなかったらしい。見落とした可能性は?」

「え?絶対にない。あり得ない!」

三人とも同じ反応でした。

 

絶対に失敗はしてない!

 

これが我々現場チームの総意でした。

 

しかーし!

 

編集部では、

「撮れてない」

すでに、こういう結論に至っているわけです。

「たぶん撮れてない」のではなく、「撮れてない」

ネタを持って来た副編集長にしてみれば、

「俺のネタを現場が潰しやがった」

そう確信しているわけです。

その確信の上での呼び出しです。

「説明を聞きたい」

そういう大義名分での呼び出しでしょうが、

わたしに言わせれば、

今更、説明しても仕方がないのです。

「撮れてない可能性がある」

で、あれば、検証の余地はありますが、

「撮れてない」

のだから、説明しても仕方がない。

何を言っても、相手にはただの言い訳にしか聞こえないでしょう。

事実、彼は、

説明を聞く気なんてさらさらない。

わたしに言い訳をさせたいのです。

それを聞いてから、ブチギレたい。

衆人環視の前で。

 

相手は、すでに煮えたぎっています。

そういう相手に呼び出されたのです。

 

それ以前に、

絶対に撮れているのに、撮れてないという。

なぜ、そうなってしまったのか?

 

そこもしっかり正解を出さなければなりません。

 

修羅場が待っています。

 

続きは次回で。

 

最後まで読んでくださってありがとうございました。