スピリチュアル, 思考術

翌年も伊勢神宮にお参りをしました。

 

昨年、初めて娘がお伊勢さんをお参りしてから、

ちょうど1年後。

5歳の春です。

その年も早朝4時に家を出て、車で伊勢を目指しました。

 

ところが、海老名パーキングの先で大事故が発生してしまったのです。

わたしたちの車はなんとかパーキングに止めることができたものの、

そこから5時間、足止めを食らったのです。

4時間後、外の様子を見に行くと、

駐車のために並んでいた車が4時間前と全く同じ場所で止まったままでした。

時刻は9時をまわっていました。

「今日中にお参りするのは無理かもしれないね」

そう呟くと、娘が、

「大丈夫だよ。だって神様が待っていてくれるもん」

「そうなの?」

「そうだよ」

「わかるの?」

「わかるよ」

「話したの?」

「話してないけど、待っていてくれるもん」

「ふーん。じゃあ大丈夫だな」

午前10時。

ようやく車が動き出しました。

その後は比較的順調でした。

昨年と同じように知多半島から伊勢フェリーに乗ります。

ここでも、乗りたい時間に間に合わず、

1時間半待たされました。

外宮の参拝最終時間は午後6時。

午後5時前に着かなければ時間的にお祓いをしていただくことができません。

伊勢の街に入った頃にはうっすら暗くなり始めていました。

外宮の駐車場に到着して、

「なんとか間に合ったね」

本殿に向かって歩き始め、大鳥居に入った途端です。

それまで手を繋いでスキップするように歩いていた娘が叫びました。

「パパ!ママ!走って!」

「え?なんで?」

「急いでって。待ってるから急いで来てって」

「神様が?」

「うん。早くーって。待って。今から走るからー」

そこからあの長い参道をわたしたち3人は走りました。

そして、御門の横で受付をして横の御門から入ります。

「あー。お姉さんいたー。間に合ったよー」

そう言いながら手を振って笑う娘。

「神様、なんて?」

「笑ってるよ。間に合ってよかったねって」

「そうかー。神様、待っていてくれたんだ」

「そうだよ。ちゃんとお礼言わないとね」

そして、特別参拝をして、昨年と同じように娘は鳥居に向かって手を振りました。

「神様ぁ。来年もきっと来るからねー。ありがとうございました。バイバーイ」

まるで、大好きなお姉ちゃんに再会したかのごとく。

そして、とても面白いこともわかりました。

「神様は去年と一緒だった?」

「髪をお団子にしてなかったよ。すごーく長かった。これくらいあった」

そう言いながら腰のあたりを触ります。

「髪型変えたんだ。オシャレなの?」

「すごいオシャレだよ。すごいキレイなんだから」

「へー。普通の女の人と一緒なんだ」

「ものすごくキレイなんだってばー」

「へーそうなんだねー」

 

 

結局、その日は内宮のおかげ横丁には行けたのですが、内宮のお参りはできませんでした。

 

おかげ横丁は、どのお店も閉店の準備をしていました。

「じゃあ、今日は赤福本店で赤福だけ食べて旅館に行こうか」

そう言って赤福本店に行ってみると、イートインスペースはすでに閉まっていて、

店頭でお土産だけを売っていました。

そこに10人くらい行列ができていて、一番後ろに並びました。

「よかったね。間に合ったね」

「うん。神様のおかげで並べたよ」

娘も喜んでいます。

しかし、棚の赤福がどんどんなくなっていきます。

そして、わたしたちの一つ前に並んでいた女性が、

「残りを全部ください」

そう言いました。

「え?」

わたしたち家族3人はびっくりして思わず顔を見合わせました。

わたしたちの後ろに並んでいた数名の人たちもザワザワしています。

店員さんも少し戸惑ったような顔をしていました。

「全部ですか?」

「うん。全部」

「後ろにもお待ちの方がいらっしゃいますので・・・・」

「本当はそこにあるのでも足らないの。急いでるから早くして」

残り10箱くらいだったでしょうか、店員さんは全部袋に入れてその人に渡しました。

 

わたしは頭にきていましたが、そこで何かを言うにも大人気ないので、

我慢して、娘に言いました。

「なくなっちゃったから仕方ないね」

「うん」

その女の人はわたしたちには全く気づかないふりをして10箱入った赤福を両手に持ってその場を立ち去りました。

すると、店員さんが、

「すみません。あと二つだけだったらありますけど」

「2箱ですか?」

「いえ。2個だけです。申し訳ないんですけど」

「じゃあそれください」

わたしたちは、爪楊枝の刺さった赤福2個を持って五十鈴川の河原に行き、ベンチに座って3人で分けて食べました。

 

奥さん「なんか今日は、色々とトラブル続きの日だったね」

わたし「しかし、後ろに子供が並んでるのに全部買っていくか?ふつう。どういう神経してんだあのババアは!」

娘「まあまあ」

5歳の娘がわたしの肩をポンポンと叩きながら言いました。

娘「こうやってさー。キレイな川のそばで3人で分けて食べたら美味しいよ。箱で買ってたらここで食べてなかったよ。最高に気持ちいいじゃん」

奥さん「そうだねー」

娘「神様のおかげじゃん」

わたし「怒りっぽいパパとママに神様がこういうシーンを用意してくれたってことかー」

娘「そうだよ!やっとわかった?」

奥さん「そういうことだったのかー!!なんだ、いい日じゃん!」

娘「そうだよ。今日は最初から最後までいい日だよ。だから旅行は楽しいんじゃん」

わたし「来年は、ちゃんと赤福がお店で食べられる時間に来よう!」

3人「うん!そうしよう」

 

しかし、その翌年、わたしたちはお伊勢参りに来ることはできませんでした。

 

何故なのか?

 

そのお話を次回に書きたいと思います。

 

最後まで読んでくださってありがとうございました。